森林資源を活用した新規事業の取り組み

千葉県大多喜町での取り組みの紹介

千葉県大多喜町で行われている「竹集成材生産事業」
全国に先駆けて第一工場を計画している千葉県夷隅郡大多喜町。周囲の鴨川、市原、木更津に広がる山は竹が密集している地域になっています。
厄介者といわれている「竹」を余すところなく利用し、地域振興にもつながる新たな事業の立上げを地元自治体の協力のもと進める計画です。
産業の中核となるのは、主に竹の集成材製造・販売事業となります。
自治体の放置竹林の長期契約による管理委託と言う形を取り、その管理委託を受けて計画的な管理が出来るようになるため、これまで阻害要因になっていた個人所有地の包括的な管理が出来るようになります。竹の安定供給が保証されるため、基本的な原材料費は切り子の人件費と運搬費だけになり、自治体にとっては、廃棄物の不法投棄の温床となっていた放置竹林の管理が出来、新たな雇用の創出にもつながる事業であるため、支援していただける持続可能な事業展開となります。

資源として無駄なく再利用・シリカ精製


持続可能な事業とするためには、使う部位だけではなく、使わない部位の処理も考慮に入れなければなりません。
部位によっては、チップにして燃やすよりも付加価値をつけられる集成材で使用し、集成材製造に使用できない細い竹や枝葉の部位に関しても、より付加価値がつく製品つくりが持続可能な事業の構築に結びつくことになります。
竹が厄介者扱いされている原因の一つに燃やすと塩素の発生やボイラー内にクリンカーの焼結と言うボイラーを傷めてしまう元になる成分である珪素(シリカ)の含有があります。
珪素はイネ科の植物に多く含まれており、米の籾殻や竹の枝葉に多く含まれ、セメントやタイヤの原料になっています。
集成材に使われないような枝葉の部分であっても、竹はその利用価値は余すところがありません。これらの生産精製機器はすでに実在している機器なので、設備投資ののちには短期間で稼働・生産が可能になります。